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海と褐色の肌が青く輝く――『ムーンライト』

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結局更新が滞ってしまった。
空いた時間で映画館に滑り込み『ムーンライト』

爆音というと終盤に流れるラップくらい。へヴィな内容ながらとても静かな作品だ。
薄い眠気に苦しみながら、シャロンの孤独な半生を眺めていた。
あんなにクロースアップの多い映画だったのに、「眺めていた」感じではあった。

『ムーンライト』は、主人公の成長を幼少期・少年期・青年期に分けて、3人の役者が演じている。黒人であり、貧困があり、親にネグレクトされ、そしてゲイでいじめられるという、あまりに救いの無いレイヤーが重なった苛烈な環境だ。
そんなシャロンにとって、海は重要なシーンで何度も出てくる。
海はシャロンにとって純度の高い感情、かけがえのない体験を呼び覚ます装置で、とても美しく描かれていた。

ただ、これがアカデミー作品賞なのか?というと、数年前に同じくブラピこと「PLAN B」が受賞した『それでも夜は明ける』の方が万人受けする「ぽい」作品だったし、白いオスカーと揶揄された前回の反動は確実にあったと思う。
映画館を出て行く人のぽかーんとした表情が物語っていた。

 

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『ムーンライト』を観に行った理由は、『ハウス・オブ・カード』のレミーことマハーシャラ・アリがオスカーを獲ったことが大きい。

いじめや家庭環境に苦しむシャロンを見かけ手を差し伸べ、彼が渇望していた「肯定」「承認」を満たした、まさに父親のような存在でありながら、彼からそれらを間接的に奪っていた存在だったという引き裂かれるような現実……それに苦悶する表情が忘れられない。
どういう役柄なのか全く知らずに観たが、イケメンにイケメンキャラ重ねすぎだろう。

 

 

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