Today's MV : David Guetta ft Justin Bieber - 2U
今日のMVは、デヴィッド・ゲッタとジャスティン・ビーバーによる「ヴィクトリアズ・シークレット」のテーマソング「2U」。
綺麗なモデルが次々と口パクする目の保養的MVなんだけど、ジャスティン・ビーバーの客演力をまざまざと見せつけられる名曲。
ジャスティンの客演の次は、元カノのセレーナ・ゴメスが客演し、こちらもよく目にするKYGO「It Ain't Me」。
EDMマナーなのにパリピ感ゼロで切なさが際立つ仕上がり。MVも死の淵をさまようKYGOに寄り添うセレーナ・ゴメスがいつになく美しい。
Today's MV : Nine Inch Nails – LESS THAN
今日のMVは、先日『ツイン・ピークス リターン』にも本人役で出てたナイン・インチ・ネイルズの新曲「Less Than」。
基本的にここ10年くらいのNINには期待し過ぎないようにしてる……。そしたら割と聞きやすい曲。
NINに限らず、ストロークスとかファミコンぽい映像を多用するアーティストが増えた気がする。
ストロークスもミューズも、80年代のSFやゲームの持っていた「ビット」感、未来観、ミニマリズムを踏襲している気がしてならない。
Today's MV : あいみょん - 君はロックを聴かない
女性シンガーソングライターの新星あいみょん「君はロックを聴かない」。
映像の雰囲気もロケ地もアレンジも、そしてしっかりしたサビも、どこかしら懐かしい(90年代)、安心して聴いていられる良い曲。
曲名も刺さりやすいし、ラジオやスペシャがヘビロテするのも当然。
Today's MV : Radiohead - Lift
本日のMVは、名曲と言われながらリリースされてこなかったRadiohead 「Lift」。
トム、もう一回ボタン押せば解除されるぞ、と思いつつ、各階には乗り降りする人がいて、エレベーターを降りていくほどシュールなことになるという、「I Promise」に続く90年代的小ネタMV。
- アーティスト: RADIOHEAD,レディオヘッド
- 出版社/メーカー: Beat Records / XL Recordings
- 発売日: 2017/06/23
- メディア: CD
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『ダンケルク』ーー逃げるは恥だが役に立つ
聞きしに勝る、陸海空恐るべき「映像体験」だった。
『ダンケルク』はクリストファー・ノーランの新境地ともいうべき作品だ。
凄まじい音響や、終始戦場に流れ続けるハンス・ジマーのローきつめのスコアとは対照的に、戦場という理屈抜きの地獄を前に、ノーランは理屈を捨て、IMAXの力も借りて言葉少なく観客を戦場のただ中に放り込んだ。
戦争映画としても『ダンケルク』は異色だ。
『プライベート・ライアン』以降当たり前となった、目を背けたくなるような人体破壊描写は一切無い。主人公は銃を持たず、ほとんど「戦わない」(戦える状態にない)戦争映画は、常に死と隣り合わせ、行き当たりばったりの撤退をスリリングに描く。
ノーランは一貫して「時間」と向き合ってきた映像作家だ。
『メメント』は10分しか記憶を保てない主人公に寄り添うように、物語が逆行するという奇抜な設定を見事に整理し、『インセプション』では夢の世界を階層化し、かつ時間の流れをそれぞれ変えてラストのアクションにこれまでにないスリルを与えた。そして『インターステラー』では必然ともいえるが、「宇宙」の中に流れる時間を残酷に、そして美しく可視化してみせた。
『ダンケルク』は、一部宣伝文句で「タイムサスペンス」と呼ばれている。陸(1週間)・海(1日)・空(1時間)の時間の長さを分け、それぞれの視点で運命を交差させている。これも戦争映画としては異例だ。
3つのシークエンスそれぞれに流れる時間が違うことは、そのまま歩兵の悲惨さを浮き彫りにした。ドイツ軍の猛攻から命からがら逃げた先に待ち受ける桟橋の長い長い列。そこを集中的に空爆され、運良く船に乗れても魚雷や空爆から逃れることはできない。船から投げ出され、また船に乗るの繰り返し。
心身ともに崩壊寸前で、表情に乏しい歩兵たちに対し、海兵やパイロット、遊覧船で救出に向かう民間人は使命感に燃えエモーショナルなことを言う。
地獄の最前線は、人間性をかくも奪う。