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『ブレードランナー2049』――Why not me

『ブレードランナー2049』ようやく観た。睡眠不足と風邪で2時間40分、予想通り非常につらい鑑賞になった。1カット1カットが長く、まるでタルコフスキーのように絵画的なロングショットが続くため、序盤から中盤にかけて別の記憶=夢を何度も刷り込まれそうに…

『彼女がその名を知らない鳥たち』――この清濁のエクストリーム感

蒼井優と阿部サダヲのW主演という、あくまで個人的にだがキャスティングに魅かれるものが全く無かった反面、『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』と快作を飛ばし、来年には既に『サニー/32』『孤狼の血』という二つの話題作の公開を控えている、今邦画界で最も勢…

『ゲット・アウト』――2017年に観るべき衝撃コメディホラー

「レイシズムブラックコメディーホラー」とでも呼ぶべき、トランプが大統領になった2017年に観るべき衝撃作だった。そもそも、トランプが大統領じゃなかったらこんな作品生まれなかったかもしれない。何を書いてもネタバレだが、コメディーというか風刺的発…

フィンチャー近作レビュー寄せ集め

『マインドハンター』について書いたので、ついでに過去に書いたフィンチャー作品のレビューをまとめてみた。『ゾディアック』以降全然評価してないというか、すれ違ってきていて、それがなぜなのかも何となく分かって、『ゴーン・ガール』『マインドハンタ…

『アウトレイジ最終章』――ヤクザと老後とコノヤロー

先日、ようやく『アウトレイジ最終章』を観に行った。練られた脚本、相変わらずの小気味良い編集、爽快で痛くて笑えるヴァイオレンスシーン、どれも三部作を締めくくるにふさわしいエンタテインメントそのものだった。されど、もはや絞り出すように「コノヤ…

『ダンケルク』ーー逃げるは恥だが役に立つ

聞きしに勝る、陸海空恐るべき「映像体験」だった。『ダンケルク』はクリストファー・ノーランの新境地ともいうべき作品だ。凄まじい音響や、終始戦場に流れ続けるハンス・ジマーのローきつめのスコアとは対照的に、戦場という理屈抜きの地獄を前に、ノーラ…

『メッセージ』ーー言葉は分断と時空を超える

6月頭に観たドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF『メッセージ』について。 ヴィルヌーヴとの相性は全然よくないけど、本作はSF映画らしからぬ感慨が押し寄せる力作だった。宇宙に行かないSFはあるけど、生命すら脅かされることのない(とはいえ危険が迫るシーンはあ…

『言の葉の庭』ーー『君の名は。』前夜と新海誠の妄想譚

昨晩、ずっと観たいと思っていた新海誠の中編『言の葉の庭』がまた地上波で放送されていたので観てみた。この画像の世界観に、個人的に『君の名は。』より親和性が高いのではと思っていたのだ。じめじめする今の時期にもぴったりだ。 実写と見紛うほどの精緻…

『アウトレイジ 最終章』特報公開記念! 『アウトレイジ ビヨンド』振り返り

『アウトレイジ 最終章』特報・キャスティング公開記念、続き。『アウトレイジ』の続編、『アウトレイジ ビヨンド』について昔に書いた記事です。 ----------------------------------------多大な期待を持って公開初日に観に行った、『アウトレイジ ビヨン…

『アウトレイジ 最終章』特報公開記念! 『アウトレイジ』振り返り

制作が発表されていた『アウトレイジ最終章』の特報・キャスティングがついに先日公開された。ピエール瀧は大傑作『凶悪』でのぶっ込みヤクザが最高だったし、『ビヨンド』で良いキレ具合を見せていた塩見三省、そして久々の大杉漣!/『ビヨンド』からの松重…

『ムーンライト』――海と褐色の肌が青く輝く

結局更新が滞ってしまった。空いた時間で映画館に滑り込み『ムーンライト』。爆音というと終盤に流れるラップくらい。へヴィな内容ながらとても静かな作品だ。薄い眠気に苦しみながら、シャロンの孤独な半生を眺めていた。あんなにクロースアップの多い映画…

ピーター・ジャクソン版『キング・コング』を振り返る

『キングコング:髑髏島の巨神』を観る前に、以前に書いていたピーター・ジャクソン版について振り返りたい。 『髑髏島の巨神』はこの先に控えているゴジラとのガチンコ対決を前にしたリブートとされているけど、予告編見るまでは乗り気じゃなかった。なぜな…